プロ魂

先日のMTBツアーでの一コマ.
ハイキングを楽しまれているセレブな御婦人3人組と談笑するM選手である.

「私,ツールのコースを旅行したことあるねん!」
ロードとMTBの違いを御存知ない御婦人たちにも,嫌な顔せず対応するM選手であ
る.

「その自転車って高いの? 軽いん??」
正直な値段を言いながら,ボトルゲージからボトルを外してから自転車を持たせて
あげるM選手である.

「あんた,名前,なんていうの? 覚えとくわ」
ま○○○です.と学校の先生に答えるように礼儀正しく答えるM選手である.

妙齢の御婦人たちの人を見る目は厳しい.
人間性がちょっとでもNGだったら,ちょっとくらい若くて格好よくてもプイッや.
そんなことには負けないM選手である.

こういう姿勢はレースには直接役に立たんやろうとは思うけど,
ファンやスポンサー様相手には,とても大切な姿勢やと思う.
若くて速くて伸び盛りな選手はプロになりたいだろうけど,
ただ速く走るだけで十分なんかな?
職業人としてのプロフェッショナルな行動を完遂する覚悟はあるか?

自転車業界は門外漢だからわからんけど,
一般会社員としての視線で判断すると,
スポンサーの担当者さんは相当の苦労をしてスポンサー予算を確保されてる.
予算を確保するため,ハンコを6つくらい集めてはるのかもしれん.
つまりは6人の上司を説得してはるのかもしれん.
「お前アホか? この選手にスポンサーしてわが社にメリットあるんか?」散々に嫌味を言われながらも,
「大丈夫です! 責任は私が取りますから」と訴えてるに違いない.

100万円のサポートを出そうとすると,
利益率5%ならば2,000万円の売上アップにならないと採算が合わない.
シーズン終了後にスポンサーとして見合う成果が無ければ,
担当者は上司からここぞとばかりに叱責罵倒され,給料は下げられ,下手をすると降格させられたり転勤なんかも.

サポートしてくれることを決めたのは俺ちゃうんやから知らんで...
でもエエのかもしれんけど...
スポンサー会社,というより担当者さんへの最低限の義理は果たす必要があるんとちゃうかな?
何をすれば義理を果たせるのかは自分で考えよう.

是非とも良好な関係を築く配慮をし,
世界に羽ばたける環境を得て,
もっともっと多くの選手が世界で活躍してくれることを切望しております.
ラグビーのようにMTBの地位向上にもつながりますしね!