日本人へ 危機からの脱出編

今は昔,ルネサンス時代の人マキアヴェッリは言っていた.「軽蔑されるよりも怖れられるほうがよい.なぜなら,軽蔑する相手にはひどいやり方で対しても,怖れる相手には,用心して慎重に対処するようになるからである,と.

リーダーと権力者はどこが違うのか,というものである.津波に襲われたときにどこに逃げるかを即座に判断してそこに人々を誘導できるのはリーダー,津波が去った後の再興を考えそれを強力に進めるのは,リーダーであることを自覚した権力者,と答えた.つまり,権力自体は悪ではないのだ.リーダーを自覚できない人間が権力者であった場合にのみ,権力は悪に換わる.ゆえに,われわれにとっての不幸があるとすれば,それはリーダーであることを忘れてしまった人々を,権力者に持ってしまった場合である.

植民地時代をどう評価するか,と.「男と別れた後の女には,二つの生き方があるのです.第一は,別れた男を憎悪し怨念に燃えその男に害あれと願いながら一生をおくる生き方.第二は,過去などきれいさっぱりと忘れて新しい男を見つけ,と言って昔の彼とも仕事を一緒にしたりして,楽しい第二の人生を送る生き方.あなた方は,どちらを選択なさりたいのですか」.