思考法

人の評価を気にする人の特徴がもうひとつあります.それは「人と自分を比べ,自分に足りないところを洗い出すことに躍起なる」という点です.実は「結果を出す人」は他人と自分を比較しません.その比較対象は「昨日の自分」にあります.結果が出なかったら,その原因を抽出し,プロセスを改善する.その結果,昨日の自分よりも今日の自分を成長させる.「結果を出すための最良の策」は「自分と向き合いながら見出していくもの」なのです.「失敗」という結果に終わったとしても,結果を出すためのプロセスが昨日よりも改善されていれば,それが将来の「良い結果」へつながります.

結果を生み出せる人とは「結果を生み出す自分なりのプロセスを持っている人」「失敗から学び取り,プロセスを改善できる人」なのです.悪い結果が起きたとき,原因が自分にあると思うことは辛い作業です.しかし,失敗を自分のものとして受け止め,失敗した原因を自ら見つけないと,プロセス改善にも結果を出すことにもつながりません.失敗を人のせいにする人,もしくは失敗を自分のせいではないと考える人に,成長のチャンスはめぐってこないといえます.結果はすべて自分のせい.その姿勢がきっと新たな発見を生むはずです.

自信とは,自分との約束を守ることからしか生まれない.結果を最大化するには,無意識になること.そのためには,自分との約束を毎日守り,自信に変えること.これが失敗を成功につなげるための基本メソッドです.

まず「ON」にする呼吸法.鼻で深く息を吸い込んでから,1秒に2回くらいのテンポで「ハッハッハッハッハッ」と30秒くらいかけ,軽くあけた口から息を吐いてみてください.次に「OFF」にする呼吸法.鼻で深く5秒吸って,口から20秒間,できるだけ同じ強さで,細く長く息を吐いてください.

私がお勧めしているのは「4行日記」です.1行目「今日起こった真実」.2行目「気づき」.3行目「気づきから得た教訓」.4行目「明日への宣言」.このように,今日起こった事実から得た気づきや教訓,明日以降どのような行動が必要か,を文字化することで体内からアウトプットし,今日を引きずらずに明日へ向かう姿勢をつくるのです.

他人に褒められること,他人からの評価を求めて行動している場合は,良い結果が出るまでのプロセスを自分で見つめ,楽しむことはできません.そのためにそういった小さな達成感を味わうことは難しくなり,ちょっと結果が出ないだけで,自信を失い,すぐに努力することをあきらめてしまうのです.「成果」が自分のためだけになっていればよいかというと,そうではありません.私は「自分のためにも」「人のためにも」なる成果がベストだと思っています.まず,輪における自分の役割は何なのか,自分の存在理由を一度考えてみる必要があります.それによりあなたが収めるべき成果(=あなたの歩く道)が見えてくるからです.

強いチームほど個人主義だと思っています.とはいえ,選手個々人が自分勝手に行動しているわけではありません.「1人ひとりが自分の役割を認識し,完璧にまっとうしている」ことを指します.

「多くのリトルリーガーが日々プレーをしているが,実際にメジャーリーグのレベルまでに達するのは,ほんの一握りの選ばれた人間だ.そこにたどり着けるのは才能だけでなく,目に見えない厳しい現実,状況を乗り越え,努力をした人間だけである.野球だけに夢中になるのではなく,野球から多くを学び,自分を高めるための手段として使いなさい.

背中が丸まっていると,自律神経が乱れやすくなり,緊張が高まりすぎたり,気持ちが落ち込んだりといった不安定な状態に陥ります.全身をコントロールする脊髄神経も正しく機能しづらくなります.最近は生活習慣から股関節が硬く,猫背で肩と頭が前に出ている人を多くみます.

本番で成果を出すには,準備が必要である.本番も準備も一定の型にし,型を日常に組み込むことで,最大の成果をあげられる.その成果をあげるために必要なものは健康な身体である.