講義録

若き友人たちへ ―筑紫哲也ラスト・メッセージ (集英社新書)

若き友人たちへ ―筑紫哲也ラスト・メッセージ (集英社新書)

本の紹介を書くのは久しぶりのような...(汗)

後藤田さんが言い続けたのは「どう憲法を変えてもいいけれど,今はまだ早い」ということでした.なぜ早いのか.アジアのなかで日本がやったことの記憶が外側ではまだ消えていない.それがあるうちは早すぎる.そういうことなんです.

「ジャーナリストになるのに一番必要なことは何ですか?」とよく聞かれますが,必ず答えるのが「好奇心」です.

大学や大学院に何をしに来るかといえば,疑うことを学びに来るんです.世間で当たり前だと思われていることに対し,本当にそうなのかと疑うことから始める.

今この国が真正面から立ち向かわなければならない優先課題,プライオリティというものが必ず存在するんです.国がダメになっていくのはどういう時かといえば,それは優先順位を間違えた時です.